エメラルド寺詣り ラマキエン
前のページに戻る トップページに戻るその7(157面から176面)子どもの時代と大団円
157.
ラーマとラクシマナは休養の為にジャングルに行ったんや
−どんどん飛ばしてるな
身重のシーダーは町の中の池で水浴びをしてはります
−いよっ、入浴シーンか。あれっ、いつの間に身重になりはりましてん
ラーバナのいとこの怪物アダンがシーダーの召使いの一人に姿を変えててなあ
158.
アダンはシーダーをだましてラーバナの肖像を描かせるんや
−どうやってだますんでっか
「ラーバナを見たことがないさかい、絵に書いて教せてもらえまへんか」と言いよったんや
−よう知ってまんな
別の本に書いたあったんや。彼女は肖像画に細工をして消されへんようにしよるんやねえ
−どうやって消えへんようにするんでっか
怪物やさかい絵の中にもぐりこみよったんや。ラーマが戻ってきたとき、シーダーは肖像画をベッドの下にかくすんやけど、ラーマはこれを見つけて、えろう怒って、ラクシマナに「彼女を殺して心臓をもってこい」と言うんやねえ
−また気の短い人でおまんな
潔癖やねんな
−ハヌマーンには怒りまへんのか
そら、少々うらやましゅう思たんとちゃうか。けど男同士やさかいおとがめもくそもなかったんや
−この辺はちょっと男の身勝手がすぎまんなあ
ラクシマナはシーダーを町の外へ連れて行きますけど、彼女がラーマを裏切ったりなんかしてへんのを知ってるんで、彼女を殺すことが出来へんわな
−それで自分の奥さんにして末永ごう暮らしましたか
おまえとゆうやつは
−当たってまんのか
いや純情な弟やよって悩んでただけや。インドラ神が死んだ鹿をラクシマナの前に残してやるちゅう知恵を授けたんやねえ
−そんなことぐらい気づかへんのんかい、このぼんくら
ラクシマナは鹿の心臓を切りとってそれをシーダーの心臓やとゆうことにして、ラーマのとこへ持って帰ったんやな
−ラーマはすぐ嘘やと解って怒りましたか
そういう筋もあるねけど、この絵エではわからんかった見たいやで
−きっと解ったんやけど殺せちゅうたんを反省しててなんにも言わへんかったんとちゃいますか
そうかもわからん
159.
インドラは姿を水牛に変えて、シーダーを隠者バチムルクの庵に連れて行きはったんや
−ラクシマナが囲うたんとちゃうのん
シータは息子を生んだんや、そして神様達が降りてきて彼女が子供を生む間、そばについててくれたんや
−おめでとさーん
160.
隠者バチムルクはシーダーの息子の遊び友達にしたろと思て男の子を魔法で作りはったんや
−隠者て無茶しよりますなあ
シーダーの子どもにクサ(モンクット)、ほんでもう一人の子どもにラバと名を付けたんやね
−呼びにくい名前じゃのう
子供らは二人ともすっごい強い子オに育っていったんや
−まあ病弱とゆうことはなかろう、この絵エでは
とおになったクサはある日、矢ですっごく大きな木を倒して、えらい大きな音を たててしもたんやなあ
161.
ラーマはこの物音を聞いて「何じゃこれは」と思いはったんで、バーラタとサツルガナとハヌマーンと軍勢につれて来ている馬を放さしはるねんな
−なんか解らんことをしまんねやなあ
「この馬に乗ろうとする者がいてたら、捕まえて追放せんといかんのや」と
−音とどうゆう関係がおますんや
さあ、まあ ええやないか
−まあ、よろしおますわ
クサはこの馬に乗ろうとしはるねんな
−どうせそうやろ
ハヌマーンは馬を追いかけて彼を捕まえたろとするねけど、反対にハヌマーンはクサとラバに捕まってくくられてしまいよるねんな
−ハヌマーンが弁慶で牛若丸みたいなもんでんな。けど、ほたらラーマはなんだっしゃろなあ。三蔵法師にしたら強すぎるし、けどハヌマーンは孫悟空やとゆうし、ま法力もきっとあったやろさかい、坊さんにしといたろか
ひとりで勝手にうだうだゆうとれ。彼らはハヌマーンのおでこに彼の主人だけが彼を自由にできると書きよるんや
−主人てラーマでっか、ラーマは同盟者とちゃいまんのか
けど、まあそんなもんやろ
−ほんで、いつ助けてもらいまんねん
いつの間にか助かっとおんねや
162.
クサとラバが自分の息子であることを知らんので、ラーマはバーラタとサツルガナにクサとラバを捕まえるように言いはるんやな
−クサはそうかも知らんけど、ラバはピノキオとちゃいまんのか
もう鼻も低くなったピノチオさんやさかい、ま、コピーみたいなもんや
163.
クサは捕らえられて、アヨタヤの町で足かせされてるな
−ほんまは、誰が強いんじゃい
ラバは彼を助けに来るんやね
−ははあ、冗談でわざと捕まりよったんでんな
天女とシーダーにもらった魔法の指輪に助けられて、クサは脱げ出すことができて ラバと一緒に森の中に戻るんやねえ
−やっぱ簡単に逃げよんのは、実力に無茶苦茶差アがある証拠や
164.
ラーマはクサとラバの二人と戦いに行くのや
−へえ、自分で行きはんの
なにをしてもお互いの武器が相手を傷つけられへんので、なんじゃこれはと思て、クサが自分の息子ちゃうかと解るんやね
−なんで自分に子どもがおるのん知ってんねん。やっぱりシーダーを殺してへんのん知っとおったんやな
165.
細かなことはクサに聞いて、シーダーをアヨタヤの町によび戻すために、ラーマは死んだちゅうことにして、ハヌマーンにシーダーを呼びにやらせるのや。シーダーは戻ってラーマのなきがらを見て涙を流すんや。けど、本当はまだラーマが生きていることが解って、彼女はすっごう怒って「地べたに地下のナーガの国に行く道を開くよう」に頼んで、そこで暮らし始めてしまいはるんやな
−生きてるでえ、ばあ、みたいなことゆうて笑わそ思たんがまちがいや
誰もそんなことせえへんがな
166.
−ラーマは嘆きまんねやろなあ
ビピシャナはラーマに「1年間、森に行ったら」と助言するねやな
−何をさそちゅうのや
ラクシマナとハヌマーンがついて行くのやねえ。ラクシマナは悪魔トリッパカンと戦うて殺すんや
−まだ殺しあいしとんのんかい
トリッパカンの父クベラヌラジャは自分のせがれの仇をうつつもりやったんやけど、ラーマに殺されるんやね
−かわいそうに
その後ラーマはシヴァによって悪魔にされたクンバンダヌラジャを神のもとに帰しはるんやね
−えらそうにゆうてなぶり殺しにしてるだけやないか
そんなことないて
−わかった、わかった、ビピシャナが「森へ行てこい」ゆうたんは、「気をまぎらすために悪魔殺ししてこい」とゆう意味やねんな
167.
スグリーワに連れられたキシュキンヤーの町の猿の軍勢はアヨタヤに来て、バーラタに「どこへ行ったら、ラーマに会えまんねん」と道を聞きよるねんな
−猿どもも暴れたいんやな
168.
半分悪魔で半分鳥のワユパックがラーマとラクシマナを彼の爪でつかみさるんやね
−いけいけ、殺ってまえ
そやけど、ラーマとラクシマナは猿たちに助けられるんやな
−つまらん
ニルパットとアンガタがワユパックを殺している間に、スグリーワとハヌマーンが二人を助けるんや
−ほんまはここで助かりまんのか
169.
ラーマはウナラジャと戦うてはるんや
−ウナラジャて何でおます
新人や。隠者ゴサッパがラーマにある種の雑草と一緒にウナラジャを射つように教えるんやね。そこでラーマは小山を作り、ナンドリという名の男に「ウナラジャの体から矢が抜けて出ようとしたら、ハンマーつきの雑草の矢で射つよう」に言うたんやね
−なんやようわからんことをしまんねな
しゃあないがな、このへんどうも英語がわからんのや
170.
ラーマとラクシマナと猿の軍勢はアヨタヤの町に戻ったんやね
−ああもう終わりか
171.
偉大なヒンズーの神様シヴァがラーマとシーダーに「会いにくるよう」に呼んでるんやね。会うためにはカイラサ山に登らなあかんのやけどな
−いややとゆうて行きまへなんだか
いや、神さんのゆうことやさかいちゃんと聞きますんや。そんで 神さんは 二人を再婚させて仲直りさせるねんな
−シヴァは縁結びの神もしはりまんのか
ま、そういうこっちゃ
−シヴァ・出雲そういやちょっと似てる
似てるかいな、ほれに出雲ちゅうのは神さんの名前とちゃうで
−細かいこと言いなはんな
172.
悪魔のガンタルバヌラジャは森の中に行くんやね
−まだ、いてまんのか
ほんで「ぎょうさんの隠者の瞑想を邪魔したれ」と小屋を壊すんや
−弱いもんいじめはあきまへんなあ
173.
ガンタルバヌラジャと息子のビルンパットは軍勢を引き連れてカイヤケットの町を攻めに来てるんやねえ
−はじめから攻めておいでよ、ねえ
バーラタの実際のお父はんのカイヤケットの王は町を離れ、ゴビンダの庵に身をかくすんやね
−おじいさんとちゃうのん。戦わんと逃げはったん、弱い王さん
174.
ラーマは彼の弟バーラタとサツルガナほんで二人の息子クサとラバに「カイヤケット王を救けといで」と言うて行かせはるんや
−自分がいかんのか
そら、シーダーと仲直りしたさかい忙しいんやろなあ
175.
バーラタとサツルガナの軍勢はガンダルバヌラジャとビルンパットに占拠されたカイヤケットの町を取り囲んでるねんな。チャムプーワラが二人の悪魔への使節として送られて行くんや
176.
チャムプーワラはガンダルバヌラジャを脅すんや
−やくざじゃがな
そのあとで、ガンダルバヌラジャとビルンパットの二人はクサとラバに殺されてしまうんやな
−おどすだけちゃうのんか
177.
戦いの後で、バーラタとサツルガナとクサとラバはカイヤケットの町に入って、
戻ってきて前のように町を治めなはいとカイヤケットの王を呼びましたんやv
−大儀名文とはいえなあ・・・
178.
バーラタとサツルガナとクサとラバと軍勢はアヨタヤの町に戻りはるんや
−おかえり
彼らはラーマにようやったと言うてもらうんやねえ
−・・・
終わりやで
−それで
終わり、これで悪魔がみんな死んだ
−ほんなら、ラーマやらハヌマーンは退屈で退屈でしゃあないとあくびのひとつでもしたんかい
いや、もうなんにもなしのしまい
−ほな、しゃあないさかい家に帰ろか。けどこれではおちがおまへんで
ま、急に終わってもたんで 落ちつく間もなかったんやろ
ちょっと つまらんがな別のパターンを考えまひょ
たいして面白うないなあ、もう一発
まだまだ駄目や
わけわからんがな
もうやめるか
まだやるで