エメラルド寺詣り ラマキエン
前のページに戻る 次ページにすすむ トップページに戻るその4(56面から82面)クンバカルナとインドラチット活躍編
56.
ラーバナはマイヤラが死んだんを聞いて、弟のクンバカルナにラーマと戦こうてこいと頼みよったんや
57.
クンバカルナと軍隊は戦争に行きよったんや。悪魔のクンバカルナはほんとは正直もんなんで、ビピシャナは止(や)めさそうとしたんやけど、うまいこといかへんかったんや。ほんでクンバカルナは「謎に答えてみい」とラーマに挑戦しよったんや
−なんでんねん謎々大会でっか
突然スフィンクスが来よってね・・・・何を言わせんねん。けどな、だれもよう答られへんかったんや。そやさかいスグリワがクンバカルナと戦うてきたるとゆうて出て行きよってな、クンバカルナは「どんだけ強いんか見せてみい」と言(ゆ)うて、「大きな木いを引っこ抜いてみい」と言うてスグリワをだましよったんや
58.
木を引き抜くのに疲れてしもて、スグリワはクンバカルナになんの抵抗もでけんと捕まってしまいよったんや
−さすがお猿はんだんな
ハヌマーンは助けたろと思とんねんな
59.
クンバカルナは槍をすっごう強うする魔法の儀式をやっとるねん。ハヌマーンとアンガタは死んだ犬とはらをへらしたカラスに化けて出て行って儀式を邪魔したろとしとるねん
−なんだんねん、それは
ようわからへんねけど、きっと縁起の悪いもんやと思うのやがな
60.
クンバカルナはラクシマナと戦うてよるな。ラクシマナはクンバカルナの槍にやられてしまいはるねな
−あんまり強うないんでっか
いや、きっと魔法のせいやろ
61.
ハヌマーンがラクシマナのけがを治す薬を捜しに行きよるねんな
−ほんで助かりまんのんか
そら主役の一人やさかいなあ
−ま、そらよかった
62.
クンバカルナは自分の体で水をせきとめてラーマの軍隊に水が行かへんようにしとおる
63.
ハヌマーンはクンバカルナを川から追い出しよんねんな
64.
クンバカルナはラーマと戦うんや そやけど 結局やられてしまいよるのや
−ラーマには魔法もきかん ゆうこってっか
65.
ラーバナは目のなかにいれても痛うない息子インドラチットに「行て戦うてこい」と言いよってな。ほんで、インドラチットはラクシマナと戦いよるのや
66.
インドラチットとラクシマナの最初の戦いはどっちゃつかずやってんな。どっちもくたびれはてて、夕方には インドラチットはランカーへ、ラクシマナはキャンプへ帰りはったんやな
−そんなにしんどい戦いでっか
67.
インドラチットは彼の弓と矢アに魔法をかける儀式をしたろと思うて、ランカーの町を出て行きよったんやな
68.
インドラチットのおらん間は、しゃあないからラーバナは甥のマンカラカルタに「行て戦うてこい」と言いよったんやな
69.
マンカラカルタはラーマに殺られてしまいよるのや
−かわいそうでおまんな
70.
ラーバナは甥のビルンチャムバンの息子のビルンヤムック・クマラに「戦うてこい」と言いよるのや。で、ラクシマナに負けよるのや
−またでっかいな
71.
インドラチットは彼の矢アに魔法をかけようとしとるのや
−二人も殺(や)られてんのに、まだもたもたしとんのか、こいつは
ラーマの大将の一人チャンプバラが「インドラチットの邪魔したれ」ゆうんで、熊に化けてインドラチットが座っている横の木をこかしよったんや
72.
インドラチットはビルンヤムックに彼の姿に化けなはれと言いよりました
−なんのためでっか
よう、わからんのや。インドラチットは空に昇ってラクシマナと彼の軍隊にナーガに変わる魔法の矢をようさん撃ちよったんや
−なんや、邪魔されて魔法がきかんようになったんとちゃいまんのか
そうやなあ、こういう無駄な動きが両方にあるみたいやなあ
73.
ラーマは鳥の王さんのガルーダを呼ぶ矢アをうってナーガをやっつけたれとしてはんねやな
−結局、これで対抗できましたんやな
74.
インドラチットはほかの弓に魔法をかけなあかんちゅうので、またランカーを出ていきよんねや
−ほんまに、埒のあかんやっちゃねえ
まあ、そないに言うたりなや
−また誰か出て行って殺されまんねやろ
そや。ラーバナは悪魔アスラ・カンパンに「行って戦うてこい」と言いよるな
75.
インドラチットは魔法の儀式をしてるさかい、アスラ・カンパンが戦いに行っきょんのやな。アスラ・カンパンはハヌマーンに殺されてまいよるね
−かわいそうなこっておますなあ
インドラチットは、そこでまた戦いに戻ってきよるんや
−ほんで、どんな矢アを射ちはんのんでっか
76.
インドラチットは神様インドラに変装しよるのや
−こらこら、ええ加減なことを言わんといてや
ほんでラクシマナと彼の軍が気ずかんうちに矢アに火イをつけるのや
−誰の矢アやねん。火矢を射ってみんなを燃やしてしもた、ゆうことか
ラーマは戦場にきて ほんで どうなってるか見て気絶してしまいはるんや
−どうなってる、ちゅうねんな
ラーバナは戦いの結果、もうラーマらをやっつけてしもたとこをシーダーに「見に行ってみい」とゆうたんやなあ。けども、シーダーが見に行く前に、ビピシャナが猿の兵隊達の為に果物をようさん集めて戻ってきたとき、ラーマが息を吹き返しはるのやな。ビピシャナはハヌマーンに「ラクシマナと彼の軍隊を生き返らせるための薬を取りに行ってきて頂戴か」と言いよるのや
−ほたら、なんでっか。またラクシマナは死にかけてはりまんのか
当たり前やないか
−えらいあっさりいいまんな
そらそやないかい。死にかけてもないもんの薬を取りに行けなんてゆうか
−ほんで助かりまんねな
主役の一人やて言うたやろ
−シーダーはどないなりましてん
知らん
−えらい冷とうおますな、あんた女ごはんきらいでっか
好っきゃ、けどわからんもんはわからんやないかい
−そら、そうだんな
77.
ラーマとラクシマナと猿の軍隊は、みてみい、キャンプに戻りよるやろ
−そうでんなあ
ラーバナはインドラチットに「もう一ぺん戦うてくれや」と言いよるな
−また、まじないでっか
78.
インドラチットは悪魔軍から脱走してきとったスカチャーンにシーダーに化けるようにいいよるな
−また、だましでっか
インドラチットはラクシマナをだますためにラクシマナ軍の前でこのシーダーの偽者(もん)を殺すねんな。ラーマがスグリーワとハヌマーンとアンガタをもういっぺん戦場へ確かめにやったら、嘘やゆうことがばれるのや
−誰でも解るわな、あいつらもシータが主役やゆうこと知ってるのんとちゃいますか
79.
インドラチットが竹の木立の中で魔法の儀式をやってるとこや
−こんどは、なんやねん
「不死身になるぞ」と思うてんねんけど ラクシマナに邪魔されるねな
80.
インドラチットはお母んの胸にもたれてます
−え、もう、やられたんかい
「もうじき死ぬ」思て、最後に甘えてはんねんがな。ほんで彼は戦いからはずれてってラクシマナに殺られるのやな
−逃げ出して殺されまんのか
戦力やのうなったゆうこっちゃろと思うで。頭がちょんぎられたとき、アンガタはこれをブラフマの皿に受けとめやんとあかへんかったんや。ほうでないと、ブラフマのお祝いの火で世界中が燃えてしまうかも知れへんかったからやねん
−おもろかったのにねえ
81.
インドラチットの葬式はランカーの町の外でもやってるのや
−葬式だけで一枚の絵エでっか